事例
経営課題に直結するリーダー/エグゼクティブ人材の採用事例です。
企業の将来構想と現状Gapに即した人材要件を定義し、候補者発掘からスキル・志向性の見極め、経験に裏打ちされた視点と
ディレクションを通じて、相互に納得のいく意思決定を実現しております。
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CEO、COO
エンタメ大手 新経営体制かかるCEO招聘
サイエンス×アートの変革事例
- 決定ポジション
- 代表取締役社長
- 年収/年齢
- 年収5,000万円~1億円/50代
- 売上規模
- 1,000億円規模
- 経営ステージ
- 成熟期
- 企業区分
- 上場

企業価値の向上、成長戦略推進に向けたリーダーの必要性
日本国内においてエンターテインメント領域の最大手の一角を占める当社は、2C領域の事業強化を軸に、次なる成長ステージへの移行を目指していた。IPホルダーとしての競争力を高めるとともに、映像化を含めた二次活用による事業基盤の拡充、さらにはグローバルアライアンスを通じた世界市場への展開を視野に入れていた。
こうした戦略を着実に推進するためには、データサイエンスを活用した戦略的かつ計画的な経営管理体制の構築、UI・UXの刷新、M&Aによる事業補完と拡張、組織開発および制度改革による企業文化の再定義が求められていた。これらの取り組みを牽引するには、従来型の経営人材を超え、論理的思考と創造性の双方を高い水準で兼ね備えたリーダーの招聘が不可欠であった。
人材要件の設計とターゲティング
当初は業界内における適任者の探索を進めたが、求める要件を充足する人材の発見には至らなかった。特に、業界慣習にとらわれず、科学的なアプローチとクリエイティブな発想を高次元で両立できるリーダーシップが求められていた点において、顕著なギャップが認められた。
この課題を受け、探索対象を同業界内に限定せず、データサイエンスに秀でた外資系企業において経営実績を有するトップマネジメント層に広げる方針へと転換した。独自に構築した情報ネットワークを活用し、信頼性の高い情報協力者との継続的な対話を通じて、ターゲット候補者の経歴、スキルセット、業界への視座、及び課題解決能力に関する詳細な検証を行った。結果として、当社が求めるリーダー像に合致すると判断できる人材を特定するに至った。
候補者との対話による相互理解の深化
候補者とのコンタクトに際しては、単なるスキルセットや実績の確認に留まらず、より本質的な相互理解の深化に注力した。具体的には、業界課題に対する認識と仮説、現事業のボトルネックに関する考察、新たな経営体制に求められる条件、さらには成長戦略のブラッシュアップに至るまで、幅広いテーマにわたり意見交換を重ねた。
これにより、過去の成果やスキルのみならず、将来にわたる経営方針、事業ビジョン、企業文化に対するスタンスに至るまで、多面的な観点からフィット感を検証することが可能となった。対話を通じて築かれた信頼関係は、単なる採用活動にとどまらず、企業と個人双方の将来に対するパートナーシップ構築へとつながった。
機密性の確保とプロジェクトマネジメント
本件は企業の成長戦略に直結する極めて機密性の高いプロジェクトであり、情報管理に関しても厳格な対応が求められた。ファーストコンタクトの情報開示は必要最小限にとどめ、情報流出リスクを徹底的に排除しながらプロジェクトを推進した。
あわせて、単なるハードスペックによる候補者選定に留まらず、企業の成長戦略、商習慣、ビジネスモデル、株主の価値観や意向など、多面的な要素を考慮した上でペルソナ設計を行った。候補者に対しても、挑戦意欲、キャリアビジョン、価値観との整合性を重視しながら慎重に関係性を構築し、最終的には双方にとって唯一無二の関係性を確立するに至った。
成果と今後への展望
本プロジェクトにおいては、単なる人材紹介を超え、企業と候補者双方が未来を共創するパートナーとして結びつく成果を創造することができた。招聘されたリーダーは現在、科学的観点と創造性を融合させたアプローチによって、当社の成長戦略推進の中核を担っている。
今回築かれた信頼関係と実績は、今後の企業変革をさらに加速させる礎となり、当社の持続的な企業価値向上に大きく寄与するものと確信している。
流通小売業
流通小売
CEO、COO
オーナー家以外からの初の社長招聘
地域密着型小売企業の変革ストーリー
- 決定ポジション
- 代表取締役社長
- 年収/年齢
- 年収2,000万円~3,000万円@/50代
- 売上規模
- 単体200億・連結1,000億規模
- 経営ステージ
- 成熟期
- 企業区分
- 未上場

経営体制の転換を求めて
地方に根ざし、長年スーパーマーケット事業を展開してきた小売企業。地域経済における影響力も大きく、地場を代表する存在として発展を続けてきた。創業以来、経営の舵取りは一貫してオーナー家が担ってきたが、時代の変化とともに組織の硬直化や閉塞感が顕在化しつつあった。
現社長である創業家当主は、自身の年齢と将来を見据え、「次代を担う外部人材」を迎え入れることを決断。自らが築いた信頼と文化を守りながらも、新たな風を組織に吹き込むことを目的とした。このポジションは、グループ全体で1,000億円超の事業体を束ね、ホールディングス経営にも関与するという極めて高難度のミッションであった。
「センス」と「人間力」に焦点を当てたサーチ
クライアントから提示された要件は、小売業経験に限定せず、経営者としてのセンス(不確実な環境下でも最適な意思決定を行う直観力と決断力)を備え、価値観や人間性の面でも新たな企業文化を醸成できる人物。
アプローチ対象を業界・業種を越えて広げ、サービス・外食・流通など関連領域の経営層に接触。多数の候補者と対話を重ねる中で、経験・実績に加え、「社会への貢献」や「利他的な志向性」を併せ持つ人物は一人だけだった。
彼は現場業務に始まり、マーチャンダイジング、情報システム、新規事業など、上場小売業の中枢領域を一通り経験し最年少で取締役に就任したレコードを保有するオールラウンドプレーヤー。2,000億規模の事業経営、店舗・従業員・顧客への深い理解、業績を支える商品開発や仕入れ、マーケティング、経営管理、役員としての視座など、求められる要素をすべて満たしていた。加えて、陽気な人物像に加え従業員を巻き込みながら小さな挑戦を積み重ね、現場から組織を変革していく姿勢が高く評価された。
覚悟と共鳴──オファー承諾の瞬間
オーナーは当該候補者を高く評価し、「この人物以外は考えられない」と語った。何度も現場視察や会食を重ね、相互理解を深めていったが、候補者にとっては地方での生活環境や責任の重さ、現職との兼ね合いなど乗り越えるべき壁が多かった。
最終的な条件提示の場は、東京・某所の一室。候補者は当初、辞退の意思を固めていたが、コンサルタントによる丁寧な状況整理と本案件の大義を改めて訴求することで、最終面談に臨む姿勢に変化が生まれた。最終的に決定づけたのはオーナーの真摯かつ誠実な言葉が決定打となり、その場でオファーを受諾することを決断した。この場面は、プロジェクトに関わった誰にとっても忘れがたい瞬間であった。
着任後の変化と現在
入社後まもなく代表取締役社長に就任。現場を重視した経営を実行しながら、売上向上策や商品戦略、業務改善など多方面に改革を推進。従業員との対話を重ね、会社の空気そのものが変わっていった。
担当コンサルタントが現地に出向いた際、本社・店舗への臨店に同行させてもらったが、社長への信任が厚いことは否応なしに伝わってきたことが印象深い。時にはトップダウン、時にはミッドフィルダーとして立ち回れるリーダーシップと柔軟性に加え、自ら率先垂範する姿勢は地域企業の経営を担う上で必要不可欠なものと再認識した。
今では、オーナーの信頼獲得はもちろん、役員や従業員からの支持も厚く、「この人が来てから会社が活性化した」との声も少なくない。地域特有の慢性的課題や外部環境の変化に直面しつつも、売上・利益は右肩上がり、着実に業績を伸ばしている。
ウェルネス支援事業
サービス
CEO、COO
未病ケアを軸に展開する企業の成長戦略とCOO採用
- 決定ポジション
- COO
- 年収/年齢
- 年収1,000万~1,500万円 /40代
- 売上規模
- 50億円規模
- 経営ステージ
- 創業期
- 企業区分
- 未上場

■企業の課題・採用背景
関東でフィジカルケアの店舗ビジネスを展開する成長企業。その理念は、治療ではなく未病の段階から関わり、病気を未然に防ぎ、健康な人を増やすことにある。
この価値あるビジネスをより良いものへと進化させるという強い使命感を持つ社長は、自身の経営者としての経験値はまだ浅いと感じていた。社内を見渡すと、店舗運営を担うスーパーバイザークラスの人材はいるものの、企業を次の成長フェーズへ導く右腕となるCOOの存在が不可欠だった。
しかしながら、ベンチャー企業ゆえに、初期段階から十分な報酬を用意することは難しく、適任者の獲得には戦略が求められていた
■エージェントとしてのアプローチ
弊社コンサルタントは、この課題に対して多角的な視点で支援を実施した
・異業種の店舗ビジネス経験者を紹介
店舗ビジネスの運営経験を持つ経営者層を、人脈を通じて探索した。複数名の方とお会いする中で、ビジネスの本質を理解し、成長戦略を推進できる能力と、社長との相性の良さを感じる候補者(X氏:外食ビジネス社長)に注目した。
・会社の魅力とポジションの価値を整理
社長自身がしっかりと権限委譲し、COOとしての裁量を持たせることを明示。これにより、企業の未来を共に築くパートナーとしての役割に魅力を感じてもらう戦略を採った。
・報酬の将来的な成長ストーリーを構築
初期の報酬は市場水準に満たない可能性があるものの、企業成長に伴い報酬体系を改善するロードマップを策定。これにより、候補者が長期的な視点でキャリアを検討できる環境を作り上げた。
・初回から社長との会食をセットし、候補者を口説く場を提供
若い社長はこういった会食で候補者と向き合う事は初めて、かつ候補者は10歳年上という事もあり、かなり緊張していた。会食開始時は会話が中々弾まなかったが、一言ひとこと、言葉を選びながら、事業への想いを伝え始めた社長。業界に変革をもたらしたいという強い熱意が、候補者に伝わり始めた。候補者も応じるように様々な質問をし始めた。そして自分であればこうする、こうやったら面白いのでは?と会話が熱を帯びた。
面接という雰囲気は一切なく、ビジョンに共感し合うための対話の場として機能した。
■採用の成果と今後の展望
結果として、候補者は社長の熱意に共鳴し、業界を変革するフィールドに立つという意義に強く惹かれ、参画を決意した。
初期の年収は当初の希望より低かったものの、将来的には上げられるという筋書きが見えた事と、日々の営業時間が外食業界とは異なり、日中の営業となるため、家族との時間を増やせるという事も寄与した。
現職からの引き留めもあり、退職までの期間には慎重な調整が必要となったが、弊社コンサルタントが双方へのフォローを丁寧に行い、無事に入社の日を迎えることができた。
現在、企業は店舗数3桁を目指し、日々進化を続けている。X氏はCOOとして、経営基盤の強化と成長戦略の推進を担い、組織の新たな礎を築いていた。
今回の採用活動を通じ、企業の将来を共に創るパートナーシップの確立につながったと確信している。